「救援物資としてのメガネ」を考える- GLAFAS(グラファス)

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「救援物資としてのメガネ」を考える

「救援物資としてのメガネ」を考える

簡単にいつでも度数の調節ができるメガネ adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)。

[出典]http://adlensjapan.co.jp/product_emergensee/

3月11日(金)に発生した東日本大震災の被災地では、メガネやコンタクトレンズがないため、必要な視力が得られずに困っているひとがたくさんいます。

メガネの一大産地である福井県鯖江市や、大手メガネ店、大手コンタクトレンズメーカーの中には、メガネやコンタクトレンズを救援物資として被災地へ送る動きを見せており、少しずつではあるが被災された方々の元へと届きはじめています。

しかし、メガネやコンタクトレンズを救援物資として送ること、さらにそれらを多くの人々の元へ届けるためには、さまざまな問題があることがわかりました。

老眼鏡はすでに被災地へ

まずはメガネについてみてみると、老眼鏡を送るところが多くなっています。一般に売られている既製の老眼鏡と同じように、強・中・弱といった度数を用意すれば、多くのひとに使ってもらえることが期待できるからです。

鯖江市では3月23日(水)に岩手県大船渡市へ3,500本の老眼鏡を送っているほか、大手メガネ店も老眼鏡の寄贈を計画しています。

近視や遠視のメガネを救援物資として送ることは難しい

それに対して、近視や遠視のひとに使ってもらえるメガネを救援物資として送ることはなかなか難しいようです。なぜなら、老眼鏡よりも幅広い度数のものを用意しなければならないからです。また、ふだんメガネを作るのと同じように、視力検査をして、レンズをフレームに組み込むということは、今の被災地の状況では難しいと言えるでしょう。

3月23日(水)には、大手コンタクトレンズメーカーのシードが、一日使い捨てタイプのコンタクトレンズを提供し始めています。しかし、眼科での検査が必要となっていますので、眼科へ足を運ぶことができないひとへ届けることはできません。

簡単に度数を調節できるメガネ

簡単にいつでも度数を調整できるメガネ adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)。

簡単にいつでも度数を調整できるメガネ adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)。

[出典]http://adlensjapan.co.jp/product_emergensee/

そんな状況にふさわしいのは、adlens(アドレンズ)社が開発したいつでも簡単に度数を調節できるメガネ adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)です。

メーカーの公式サイトによると、adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)は、厚みの形状が異なるふたつのレンズが左右それぞれに組み合わされているのが特徴。左右のレンズの両端にあるダイアルを動かすことで、工具を使うこともなく、いつでも簡単に度数を調整できるのです。

対応する度数は近視の-6.00から遠視の+3.00までと幅広く、かなり多くのひとに対応できるでしょう。近視や遠視のメガネとしてはもちろん、老眼鏡としても使うことができます。

adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)のレンズの仕組み。(上)度なし。(中)近視。(下)遠視。

adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)のレンズの仕組み。(上)度なし。(中)近視。(下)遠視。

[出典]http://adlensjapan.co.jp/product_emergensee/

実際に掛けてみたところ、JINS(ジンズ)から発売されている軽さと掛け心地のよさで人気の大ヒット商品 Air frame(エア・フレーム)などにも使われている TR-90 がフレームの素材に使われていることもあり、これだけの機能があるにもかかわらず、なかなか快適な掛け心地なのも魅力です。

また、同じ adlens(アドレンズ)社が手がける adlens(アドレンズ)P.O.V.も被災地でメガネやコンタクトレンズがなくて困っている人々にとって、大きな助けになると思います。

adlens(アドレンズ)P.O.V.。度数調整用のダイアルを外せば、見た目もなかなかかわいい。カラーは全5色。

度数調整用のダイアルを外せば、見た目もなかなかかわいい。カラーは全5色。

[出典]http://adlensjapan.co.jp/product_pov/

adlens(アドレンズ)P.O.V.は、レンズの中に液体が入っているのが特徴。メガネの横についているダイアルを回して液体の量を調節することで、度数を変えることができるのです。視界がクリアに見えるように調整し終わったら、ダイアルを外して度数を固定すればメガネとしてすぐに使えるようになります。

片目ずつ調節できるのはもちろん、adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)には少し劣るものの、度数の調節できる幅も広い(S-4.5~S+3.5)ので、多くのひとをカバーできるのもポイントです。

眼科医にかかれなかったり、眼鏡を買う余裕のない地域の人々が、誰でも眼鏡を利用できるように創設された「ビジョン・フォー・ア・ネーション」

眼科医にかかれなかったり、眼鏡を買う余裕のない地域の人々が、誰でも眼鏡を利用できるように創設された「ビジョン・フォー・ア・ネーション」

[出典] http://adlensjapan.co.jp/mission/

adlens(アドレンズ)P.O.V.は、眼科医やメガネ技術者がいない、またはメガネを買うことが経済的に困難な人々へメガネを配布するプログラム Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じて、アフリカ・ルワンダの人々にすでに提供されています。

メガネの提供を依頼

アドレンズ・ジャパン 公式サイト(スクリーンショット)

アドレンズ・ジャパン 公式サイト(スクリーンショット)

3月14日付の記事「メガネユーザーの災害時への備え」でも紹介しましたが、当サイト GLAFAS(グラファス)では adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)を販売しているアドレンズ・ジャパンに、今回の地震に被災された方々にメガネの提供を依頼しました。

それに対してアドレンズ・ジャパンは、「どのような形で adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)、および adlens(アドレンズ)p.o.v. を提供できるかを、イギリス本社と検討している」、「今後、被災地への提供についての対応・方針が確定したら、アドレンズ・ジャパンのホームページやプレスリリースなどで発表する」とすぐに答えてくれました。

その後、adlens(アドレンズ)社のメガネを被災地で困っている人々へ届ける手助けをしたいと思い、当サイト GLAFAS(グラファス)を通じて募金を集めて協力したいと申し出たところ、アドレンズ・ジャパンは現在の状況を教えてくれました。

しかし、発売間近のため在庫がない

アドレンズ・ジャパンによると、adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)は4月20日(水)の発売を予定しています。そのため、まだ商品の準備や、日本で販売するのに不可欠な薬事法上の手続きができていないため、すぐに被災地へ提供できる状態ではないというのです。

また、adlens(アドレンズ)p.o.v. についても、すぐに手配できる状態ではなく、現在ルワンダから取り寄せる手はずを取っているとのことです。

また、そうした社内の事情だけでなく、アメリカが事故が起きた福島第1原発の半径80キロ以内に住む国民に対して避難勧告を出したあと、今回の地震に対する反応が世界各国に広がっていることも、商品の入荷などに影響を及ぼしそうだといいます。

今後の動きについては、当サイト GLAFAS(グラファス)でもご紹介していきます。

メガネやコンタクトレンズは救援物資としてあまり重要視されていない?

地震発生から13日が経った3月24日(木)の段階では、救援物資として最優先されているのは水や食料など直接生死にかかわるものであり、メガネの優先順位は低くなっているというのも、メガネやコンタクトレンズを被災地へ送ることを難しくしています。

また、アドレンズ・ジャパンによると、行政やボランティア団体としては、メガネやコンタクトレンズは「個々の事情によって必要性が異なる」もの、つまり「個人」のものと考えており、救援物資としての優先順位が低いようなのです。

阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターが策定した「非常持ち出し品チェックリスト」

阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターが策定した「非常持ち出し品チェックリスト」

そのひとつの例として、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターが策定した「非常持ち出し品チェックリスト」が挙げられます。

阪神淡路大震災をきっかけに作られたこのリストには、「あらゆる家庭に共通して必要」なものとして「基本品目31点」が掲載されています。その中にはメガネやコンタクトレンズはリストアップされていません。メガネを探してみると、「個々の事情によって必要性が異なる」ものとして「予備メガネ」がリストアップされています。

救援物資としては「あらゆる家庭に共通して必要」なもの、つまりすべてのひとが必要とするものが最優先されるのは当然だと言えるでしょう。

阪神淡路大震災で老眼鏡がなくて困ったひとがたくさんいたという声もありますが、今回紹介した「非常持ち出し品チェックリスト」は阪神淡路大震災の経験を踏まえて作られたものです。この事実も、早く被災地で困っている人々へメガネやコンタクトレンズを一刻も早く送ることが難しいことを示しているのではないでしょうか。

救援物資を被災された方々の元へ送るには、行政やボランティア団体などとの連携が不可欠です。鯖江市が老眼鏡を送ることができたのは大船渡市とのマッチングができたからであり、シードがコンタクトレンズを送ることができたのは、眼科医会との連携ができたからです。

ほかの救援物資と同じように、被災地・被災者との間でいかに上手くマッチングできるかどうかが、メガネやコンタクトレンズを困っている人々へ届けるためには必要だと思われます。

adlens(アドレンズ)を被災地へ送りたい

当サイト GLAFAS(グラファス)にもメールや Twitter などを通じて、メガネやコンタクトレンズを救援物資として送ることはできないのかというご意見をいただいています。

その中から adlens(アドレンズ)を是非とも早く被災地へ送りたいという mさまからのメールをご紹介します。

アドレンズの被災地への提供についてですが、既に集まっているどちらかの義援金をアドレンズを買い上げることに使い、いち早く提供してはどうかと思いました。

義援金の使途が決まるまでには今回の甚大な規模の災害では3カ月かかるだろうと言われています。でもそんなに待てません。一刻も早く現地に送りたいです。

メガネやコンタクトなどレア(ということにします)な物資の提供は、その分野の物品の必要性に気がついた人が行動するしかないと思います。

そして、アドレンズさんには「今ここでアドレンズの素晴らしさを世に広めずしてどうするんだ!」と言いたいです。

ただ、日本での業績基盤などなく、寄付という形では難しいということもあるかと思いますので、出来る限り安価に提供していただくということで、どちらかの義援金を赤十字や自治体に送るのではなく、アドレンズの購入に宛てて下さる方・団体がなんとか見つからないかと思っています。

もしくはアドレンズさん、ぜひ被災地にアドレンズを送ってください。ものすごい宣伝効果があると思います。少しでも早く。

2010年3月21日 mさまからのメール

mさまの提案はとても素晴らしいと思います。mさまがおっしゃるように、アドレンズ・ジャパンとしても「一刻も早く現地に送りたい」と思っていますし、「今ここでアドレンズの素晴らしさを世に広めずしてどうするんだ!」と考えています。

しかし、すでに述べたように、残念ながら現在のところ、アドレンズ・ジャパンは一刻も早く被災地へ送るべく、あらゆる手を尽くしているものの、すぐには動くことができないというのが現状です。

当サイト GLAFAS(グラファス)では、adlens emergensee(アドレンズ エマージェンシー)、および adlens(アドレンズ)P.O.V.を、メガネやコンタクトレンズがなくて困っている被災者の方々へ届けるために少しでも役に立てるよう、アドレンズ・ジャパンに協力していきます。

アドレンズ・ジャパンが被災地へメガネを提供する具体的な時期や方法などが決まりしだい、アドレンズ・ジャパンと相談の上、当サイト GLAFAS(グラファス)を通じて募金を集めることなどを計画しています。詳細が決まりしだい、当サイトにて発表いたします。

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(本記事は、執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。また、外部リンク先につきましては、削除されていることもございますので、ご了承ください。)

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