JINS(ジンズ)が慶大発ベンチャーと近視進行抑制メガネ型医療機器の開発に着手- GLAFAS(グラファス)

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JINS(ジンズ)が慶大発ベンチャーと近視進行抑制メガネ型医療機器の開発に着手

JINS(ジンズ)が慶大発ベンチャーと近視進行抑制メガネ型医療機器の開発に着手

image by ジンズホールディングス

メガネブランド JINS(ジンズ)を運営するジンズホールディングスは8月7日(水)、都内で記者発表会を開催し、慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業「坪田ラボ」と共同して、世界初となる近視の進行を抑制するメガネ型医療機器の開発に着手すると発表した。

 近視進行抑制メガネ型医療機器は世界初。

近視進行抑制メガネ型医療機器は世界初。

この医療機器は、近視進行の抑制に効果があるとされる光、「バイオレットライト」をメガネフレームの内側から放射するもので、近視が進行しやすい6歳から12歳の小学生を対象に、普通のメガネと変わらない自然な見た目を目指して開発される。2020年以降に治験を開始し、2023年をめどに医療機器としての製造販売承認を取得することを目指す(※1)。

 近視が最も進行するとされる6歳~12歳の児童を対象にして治験・製品開発。

近視が最も進行するとされる6歳~12歳の児童を対象にして治験・製品開発。

2019年より治験準備を開始。2020年~2022年にかけて治験をおこない、2022年~2023年に製造販売承認を取得する計画。

2019年より治験準備を開始。2020年~2022年にかけて治験をおこない、2022年~2023年に製造販売承認を取得する計画。

ジンズホールディングスの代表取締役CEO、田中仁氏は、近視進行抑制メガネ型メガネ型医療機器の開発について、「メガネが持つ『視力矯正』という根本的な役割から、『近視の進行そのものを抑制するソリューション』へと進化するための新たな挑戦。」と語った。

 JINSは近視のない未来を目指す。

JINSは近視のない未来を目指す。

(左)ジンズホールディングス 代表取締役CEOの田中仁氏 (右)坪田ラボ 代表取締役で慶應義塾大学の坪田一男教授

(左)ジンズホールディングス 代表取締役CEOの田中仁氏
(右)坪田ラボ 代表取締役で慶應義塾大学の坪田一男教授

バイオレットライトとは?

バイオレットライトとは、太陽光に含まれる360nm~400nmの波長を持つ、紫色の光のことで、バイオレットライトを目に浴びると、近視の原因のひとつとされる「眼軸長の延伸」を抑え、近視の進行を抑制する効果があるとする研究結果が報告されている(※2、※3)。

太陽光に含まれるバイオレットライトが眼軸長の延伸を抑え、近視進行を抑制する効果があるという。

太陽光に含まれるバイオレットライトが眼軸長の延伸を抑え、近視進行を抑制する効果があるという。

「坪田ラボ」の代表を務める、慶應義塾大学の坪田一男教授によると、現代では子どもが屋外で過ごす時間が減っており、UVカット機能のある窓ガラスはバイオレットライトを透過しないものが大半であるため、近視が進行する危険性が増しているという。

子どもの室内遊び時間と戸外遊び時間の変化を示すグラフ。

仙田滿「子どもとあそび―環境建築家の眼 (岩波新書)」によると、子どもの戸外での遊び時間は、1955年には1日あたり3時間近くを占めていたのが、1991年には1時間未満に減少。1955年には2時間未満だった室内での遊び時間は、1991年には4時間ほどにまで増えた。戸外での遊び時間の減少により、浴びる量が減少したバイオレットライトを補うために、バイオレットライトを照射する医療機器の開発に着手したという。

WHO(世界保健機関)や気象庁では400nmまでの波長を持つ光を紫外線と定めていることから見ると、バイオレットライトは紫外線の一部と考えられる。紫外線は波長の長いほうからUV-A(315nm~400nm)、UV-B(280nm~315nm)、UV-C(100nm~280nm)に大別されている。バイオレットライトが属するUV-Aは、生物に与える影響は少ないとされるものの、肌の奥深くにまで浸透しシミやシワの原因になるとされている。(※4、※5、※6)。

紫外線・可視光線・赤外線の波長分布

可視光線より波長の短いものが紫外線、長いものが赤外線と呼ばれる。気象庁HPによると紫外線は100nm~400nmの波長を持ち、波長の長さによりUV-A・UV-B・UV-Cに分類される。
(出典:「気象庁|紫外線とは」)

バイオレットライトの波長を示した図。

バイオレットライトとは、ブルーライトよりも波長が短い、360nm~400nmまでの紫色の光。
(出典:「慶應義塾大学発ベンチャーと「バイオレットライト」共同プロジェクトを開始 | ニュースリリース | 株式会社ジンズホールディングス」)

現在販売されているメガネレンズの多くはUVカット機能が搭載されており、その大半は400nmまでの紫外線をカットするよう作られている。UV-Aがもたらす肌への影響をさらに減らすべく、420nmまでの光をカットするメガネレンズも販売されている(※7、※8)。

記者発表会にて、紫外線の一部としてメガネレンズでカットされてきたバイオレットライトを目に浴びせることに問題はないかと、坪田教授に尋ねたところ、「メガネレンズでバイオレットライトがカットされていることを知って驚いた。バイオレットライトを浴びても白内障への影響はないので問題ない。」との見解を示した。

バイオレットライトを照射するLEDをフレームに搭載

JINS(ジンズ)と坪田ラボが手がける近視進行抑制メガネ型医療機器は、近視が進行しやすい6歳~12歳の小学生を対象に開発され、フレーム内側に搭載されるLEDライトから、小学生が屋外に3時間滞在するのと同じくらいの照度でバイオレットライトを照射する仕組みとなっている。

 フレーム内側に搭載されるLEDからバイオレットライトが照射される仕組み。

フレーム内側に搭載されるLEDからバイオレットライトが照射される仕組み。

 380nm付近のバイオレットライトを再現して照射する。

380nm付近のバイオレットライトを再現して照射する。

バイオレットライトを照射するライトは、直接視界に入らず、外側からも見えない構造となり、自然な見た目で普通のメガネと変わらないデザインを目指すという。JINS(ジンズ)の人気定番商品「Air frame(エアフレーム)」のノウハウを活かし、フレームには軽くて弾力性の高い素材を使用するなど、掛け心地の良さも追求していく。価格は未定だが、多くの子どもたちが利用できるよう、買い求めやすい価格を目指すとしている。

 ライトが視界に入らない構造設計 子どもも自然に掛けやすいデザイン設計 Air frameと同じ軽量性、弾力性に優れた素材

ライトが視界に入らない構造設計
子どもも自然に掛けやすいデザイン設計
Air frameと同じ軽量性、弾力性に優れた素材

自動電源off機能で、1日の照射時間をコントロール 状態表示LEDを搭載 掛け心地に配慮したラバーパーツを採用

自動電源off機能で、1日の照射時間をコントロール
状態表示LEDを搭載
掛け心地に配慮したラバーパーツを採用

 自然な見た目で普通のメガネと変わらないデザインを目指すという

自然な見た目で普通のメガネと変わらないデザインを目指すという


脚注

※1:製造販売承認申請時には、対象範囲設定が変更になる可能性あり。

※2:眼軸長とは、目の角膜から網膜までの長さのこと。日本人の成人の場合、眼軸長の平均は約24mm程度。(出典:「近視の子どもの多くが「眼軸長の伸び」が原因の軸性近視│こどもの近視情報サイト ME-MAMORU(メマモル)」)

※3:慶應義塾大学がヒヨコを用いた基礎研究とヒトへの臨床研究から検証した結果、近視の原因のひとつとされる「眼軸長の延伸」を抑える遺伝子「EGR1(イージーアールワン)」にバイオレットライトが働きかけて、近視の進行を抑制する効果があるとする研究結果が報告されている。(出典:「Violet Light Exposure Can Be a Preventive Strategy Against Myopia Progression. - PubMed - NCBI」)

※4:「WHO | Ultraviolet radiation and health

※5:「気象庁|紫外線とは

※6:「UVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)の違いって? 肌への影響や家の中での日焼け止め対策をSTUDY!」(アネッサ(ANESSA)ブランドサイト|資生堂)

※7:「パーフェクトUVブロック|眼鏡市場

※8:「Zoff UV クリアレンズ:メガネ用レンズガイド|メガネのZoffオンラインストア


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