第32回 日本 メガネ ベストドレッサー賞」の表彰式が、10月22日(月)に東京ビッグサイトで開催され、経済界部門で受賞した岸博幸(経済評綸家/慶應大学大学院教授)が出席した。岸博幸氏には表彰状とトロフィーのほか、副賞としてメガネが複数手渡された。
【他の受賞者は?】
受賞の理由は?
経済評論家としてテレビ番組に多数出演し、幅広く活躍されている岸博幸さん。その語り口は分かりやすく、明快であると評判です。
実は岸博幸さん、「自分とメガネは一心同体」と公言するほど、メガネはなくてはならないアイテムなのだそうです。メガネが知的な印象をより一層引き立てていると、多くの支持を集めての受賞となりました。
岸博幸さんには、自身のメガネ姿が彫り込まれたトロフィーが贈られた。
スピーチで何を語った?
メガネ ベストドレッサー賞をいだたきまして、本当にありがとうございます。
実は私、中学の頃から足かけ45年、ずっとメガネを使っていまして、逆に言えばメガネを外さない生活をしていまして、久々に人前でメガネを外した素顔をさらすという、恥ずかしいことをやったんですけども(筆者注:スピーチの前に、副賞として贈られた複数のメガネを掛け替えて披露していた)。
実は、メガネ ベストドレッサー賞をいただけるという連絡をもらったときは、正直言って、全く信用できなかったんですね。そもそも私は45年間、常にメガネを1本しか持っていない人間でして。
最初に思った受賞の理由はですね、ちょうど私がレギュラー出演しているテレビ番組で『全力!脱力タイムズ』という、メガネがトレードマークの不思議な番組がありまして、その番組で全員がメガネを掛けているので、もしかして『全力!脱力タイムズ』の代表なのかな?と思ったんですけども、それは違うなと思いまして。
もう一つ考えついた理由は、私の大学院の共同プロジェクト(メガネの一大産地である)福井県鯖江市と4年くらい共にしておこなっておりまして。このプロジェクトはメガネではなく、鯖江の伝統文化である漆に関するものなんですが、メガネの一大産地である鯖江に4年間通っていますので、もしかして鯖江のメガネ組合の方とか、鯖江市長が、いわゆる政治的な忖度をして、私が受賞することになったのかな?とも思ったのですが……。
とにかく受賞した訳が分からないんですけども、人生でこういう賞をいただけるのは初めてでして、非常に緊張しております。あえて言いますと、松井一郎 大阪市長も政界部門で受賞されまして、私、大阪市の特別顧問をやっておりまして、これで大阪から2名受賞したことが非常によかったなと思っております。
受賞の喜びを語る岸博幸さん。
最後に、経済の専門家として言わせていただきますと、表彰式の前にたくさんのメガネを見させていただいて実感したのですが(筆者注:日本 メガネ ベストドレッサー賞は、アジア最大級のメガネの展示会『IOFT』の併催イベントで、受賞者は表彰式の前にIOFTの会場を見て回るのが恒例となっている)、日本のメガネ産業の競争力は世界一だと思います。
そもそも、日本はものづくりの力が素晴らしい。それに加えて、デザイン力もありますし、日本の消費者は世界で一番うるさいんですね。こういう市場で鍛えられていて、海外のメガネメーカーもどんどん入ってきていますので、世界一うるさい消費者がいる市場で、日本のメガネメーカーが海外のメーカーと切磋琢磨して、ドンドンいい製品を作っていくことは、競争力をさらに強化していくためにも、日本のメガネがドンドン世界に出ていくためにも大事だと思います。
今日は日本のメガネ産業がすごい力を持っていることを拝見させていただいて、非常にうれしく思っていますし、さらにこういう賞までいただけるとは、本当に申し訳ない気分ではあるんですが、メガネを愛用している人間として、メガネ産業を今後もさらに応援していきたいと思いますので、みんなでがんばっていきましょう!(筆者注:この表彰式はIOFTのレセプションパーティーの中でおこなわれ、IOFTに出展しているメーカーと買い付けに来たバイヤーが多数出席した)
表彰式後のフォトセッションに臨んだ岸博幸さん・その1
表彰式後のフォトセッションに臨んだ岸博幸さん・その2
岸博幸のプロフィール
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
1962年東京生まれ。86年に一橋大学を卒業して通産省(現経産省)入省。
92年コロンビア大学ビジネススクール卒業。小泉政権では経済財政政策担当大臣、金融担当大臣、総務大臣などの秘書官を歴任し、不良債権処理、郵政民営化などの構造改革を推進。
現在は経済評論家として「グッドモーニング」(テレビ朝日) 、「ミヤネ屋」(読売テレビ)、「全力!脱カタイムズ」(フジテレビ)などでコメンテーターを務める他、avex顧問、総合格闘技団体RIZINアドバイザーなどを兼任。